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<51>不登校 進路に不安

2022年5月11日
不登校が続く中学3年。進路の考え方は?

不登校が続く中学3年。進路の考え方は?

情報伝えしばらく静観

 Q 中学3年生の男子。5年生の時から不登校になり、家では1日中動画を見ていて朝も起きられず、ずっと不機嫌な状況が続いています。学校の先生がいつも気にかけ、連絡をもらっています。高校進学についても出席日数が足りず、学力低下もあるため不安です。親はどう関わったらよいでしょうか。

 A 不登校の子どもの多くは、家でリラックスできているわけではありません。後ろめたさや気まずさを抱えていて、それを紛らわせるため動画などに没頭しているという場合がかなりあります。なまじ朝起きると学校を連想してつらくなるので、昼夜逆転気味の生活パターンになることは珍しくありません。
 中高一貫校以外の中学校では、3年生になると自分なりに卒業後の進路を気にするようになります。「このままではどこにも行き場がなくなってしまう」ということは、本人が一番心配しているのです。この時期に「どうするつもりだ」「このままだと行ける高校などないぞ」などと親や先生が声をかけると、子どもを追い詰めてしまいます。
 本当は中学2年生までにやっておいてほしいことなのですが、学校のことや将来の心配について、いったんは「親から子どもに一切何も働きかけない」ことを徹底することが重要です。子どもが嫌がらない範囲で一緒に動画を見たり、外出に誘ったりすることはかまいません。学校と親とは、定期的に連絡を取り合っておきましょう。
 3年の1学期には担任との面談が設定され、そこで進路に関する話題が出ます。できれば事前に親と担任とで一度打ち合わせして、話す内容を確認しておいてください。進路についての情報は、親ではなく担任から子どもに伝えてもらいます。今は、中学校まで完全に不登校だった生徒でも受け入れてくれる通信制高校などがあるので、全く行き場を失うということはありません。そのことをまず担任から本人に直接伝えてもらうことが重要です。その上で、候補として考えられる学校の情報を、3校以内で担任から挙げてもらうとよいでしょう。
 いったん子どもに情報を伝えたら、しばらくは静観してください。学校の説明会などの情報は、その都度本人に伝えてかまいません。でも、行くかどうかは本人の意志に任せてください。
 以上が、卒業を控えた中学3年1学期の対応の基本です。個別の事情による工夫も必要ですので、不登校の相談を行っている専門家に相談してください。(本田秀夫・信州大医学部子どものこころの発達医学教室教授)

 本田秀夫さんに聞きたい子育ての悩みや質問を受け付けます。住所、氏名、年齢、職業を明記し、郵便番号400-8515、甲府市北口2の6の10、山梨日日新聞社文化・くらし報道部「にじいろ子育て」係まで。ファクス055(231)3161、メールseikatu@sannichi.co.jp、「さんにち生活」のLINEアカウント(QRコードを読み込んで友だち登録する)でも受け付けます。紙上匿名。採用されない場合もあります。

「実践! ドクター本田のにじいろ子育て」は第2、4水曜日に掲載します。