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<44>多いきょうだい どう接する

2022年1月26日
ひとりひとりと特別な時間を

ひとりひとりと特別な時間を

個別の時間 要所要所で

   シングル家庭で子どもが6人います。みんなに平等に接しようと思いますが病気の子が1人いて、付き添う時間が長くなり不公平だと感じているようです。イライラする気持ちが、ほかのきょうだいに向けた暴言になることもあり、どうしたらいいか悩んでいます。

   6人をシングル家庭で育てておられるとのことですので、心身のご負担は相当なものだと思います。全員に平等に接しようとすると、子どもが1人の家庭の6倍の労力がかかります。シングルだとさらにその倍の負担がのしかかってきます。
 まず「すべての子どもに平等に」という考えを持ち過ぎないようにしてみてはいかがでしょうか? 親は平等のつもりでも、子どもの受け取り方は「6分の1」です。いつも自分は親から6分の1の目線でしか見られていないと思うと、満たされない気持ちが続きます。
 理想的には、個々の子どもについて、その子が親を独占できる時間や場面を用意できるとよいのです。その子が親と一緒のときにいちばんやりたいことを何よりも優先して確保することで、そのときだけは「6分の1」ではなく親が自分だけを見てくれているという気持ちになれます。病院受診が多い子どもなどは親を独占しやすいですが、病気にならなくても折にふれて自分だけの用事を作ってもらう機会をつくりたいものです。
 子どもとの接し方は、それぞれ異なるのが当たり前です。一番年上の子と末っ子では、年齢が離れています。当然、興味のあることや理解できることは違います。親を必要とする場面も異なってきます。幼児期はいつも親のそばにいたいと思うことが多いですが、年齢とともに同世代の友だちと遊ぶ方が楽しくなり、思春期に入ると親がそばにいるのを煩わしく感じる気持ちが強くなります。
 6人それぞれについて、最も親を必要とする場面と、それほど親を必要としない場面があるはずです。それをうまく分析して、短時間、要所要所でよいので、個々の子が親を最も必要とする場面を中心に、それぞれの子と個別に接する時間を確保できればよいと思います。
 ただ、6人の子に対して1人の親でできることには限りがあります。必要に応じて、子育て支援を行っている行政の部署に相談されるとよいと思います。ひとり親家庭の相談、手当の支給、手が足りないときの預かり保育などの行政サービスも活用してみてください。ときどきであっても親が自分にちゃんと注目していると感じられれば、お子さんたちもわかってくれると思います。(本田秀夫・信州大医学部子どものこころの発達医学教室教授)


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「実践! ドクター本田のにじいろ子育て」は第2、4水曜日に掲載します。