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風林火山(1月23日)

2022年1月23日 6時10分

 鈍色の冬空に描かれた放物線。「奇跡のパス」が通ったのは、今から47年前のことである▼1975年12月、米プロフットボールNFLのプレーオフ。敵地でバイキングスと対戦したカウボーイズは追い詰められていた。4点を追い、試合終了まで残り32秒。逆転するにはタッチダウンを奪うしかない。いちかばちか。QBストーバック選手は自陣から長いパスを投げる。エンドゾーン付近の味方選手に通り、今も語り継がれる逆転劇が完結した▼ストーバック選手が試合後、記者に語った言葉がミラクルパスの代名詞になる。「聖母マリアに祈ったんだ。誰でもいいから取ってくれ、と」。以来、アメフトで奇跡の逆転を狙うロングパスは「ヘイルメリー」と呼ばれるようになった▼事前にボールの落下点を知られてしまうから、めったに成功しない。パスが通る確率は3%というデータもある。まさに神頼みのプレー▼1カ月ほど前だったか、「AIの予測では年明けから感染者が急増する」との報があった。当初はにわかに信じられなかったが、急激に右肩上がりになった感染者数のグラフ推移に驚くばかりである。先週、国内の感染者数は連日最多を更新した▼〈曲線は未来へ伸びて、ねえ、アレクサ、何人の犠牲で済むか計算できる?〉平出奔。描かれる放物線の行き先は見えない。収束という“タッチダウン”へ向けて、政府の策は。まさか、神頼みでは困る。(伊)