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風林火山(1月15日)

2022年1月15日 6時43分

 「若者はびっくりするほどのきらめきを出す力がある」。昨年11月に亡くなった歌舞伎俳優の中村吉右衛門さんは8年近く前、山梨公演を前にした本紙のインタビューにそんな思いを語っていた▼強い輝きを放つ気鋭の若手とともに、どんな舞台をつくるか。吉右衛門さんは「固まってしまったわれわれのような者は、その光に押され、舞台のバランスが崩れることがある」としつつ、舞台の出来は若手が放つエネルギーをどう受け止め、キャッチボールできるかにかかっているとの考え方を示した▼話を置き換えるのはおこがましいが、筆者の職場でも時折、若手記者が書く原稿が放つ「熱量」に驚かされることがある。伝えたいという記者の思いを生かしつつ、いかに読んでもらえる紙面を作るか。吉右衛門さんの言葉は、異なる年代が集まる組織が前へ進むための教えのようにも思えてくる▼新型コロナの感染者が国内で初めて確認されてから、今日でちょうど2年になる。若者はこの間、学校や職場でエネルギーを解き放とうにも思うようにならなかったのが現実だろう▼今日から始まる大学入試共通テストを皮切りに大学受験シーズンも本格化する。感染が急拡大する中で行われる入試を乗り越えたとしても、その先にある学生生活には不透明感がぬぐえない▼若者が確かな未来を描ける日常を早く。コロナ禍3年目の入り口に立ち、改めてその思いは強くなる。(有)