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17年ゼミ 大合唱の年

2021年6月15日 9時11分
バンカーヒル(米国)

バンカーヒル(米国)

17年ゼミは愛犬の好物

17年ゼミは愛犬の好物

バンカーヒル(米国) 前嶋明美

 5月下旬のある朝、庭に出てみると周囲の山々、森、林からザーザー、ジンジンという巨大な耳鳴りのような音が聞こえてきた。そう、これが17年ゼミ(ブルードX)の大発生だ。それも、ぴったり17年ごとに起こるので、ちょっとしたミステリー現象なのだ。このセミは体長3センチ前後、体幹は黒、赤い目をしていて、その数は億、兆ともいわれている。
 近くの林からはつんざくような鳴き声。中に入ると、木の幹に、枝に、葉っぱにびっしりとセミの抜け殻がついている。木の周辺の地面には直径1センチくらいの穴が黒いビー玉を散らしたようにあいている。地中から出てきた痕だ。時々目の前を飛び交っているセミにぶつかったり。木や葉にたかっているセミはのろまなので、すぐ捕まえられる。うちの犬も喜んで夢中で食べていた。
 普段、アメリカの夏はセミの鳴き声はほとんど聞かれない。13年(数年前の13年ゼミ)とか17年の素数年に一斉に地上に出てきて大合唱をする。それはまさに襲来だ。よって、アメリカ人はこれを気持ち悪い、身の毛のよだつ騒音、不気味な昆虫だと思っている人が多い。
 17年前、私がアメリカに来たばかりの頃、この襲来を体験した時は本当に驚いた。ワシントンDCのビルのはざま、ハイウエーにも飛び交うセミでいっぱい。その年はアテネオリンピック、ブッシュ大統領、小泉純一郎首相だった。
 17年過ぎた今、無事に生きてこれたことに感謝するのと同時に、17年後も元気でセミの襲来を迎えたいと思っている。
(主婦、72歳、南アルプス市出身)