「三十八億年も昔に途方もないドラマが始まっていた!」、後に続けるべき言葉を考えたくもないような事を、ふっと書いてしまって、僕はスルーっと垂れてきた鼻水を急いでティッシュでぬぐう、えんぴつの芯が原稿用紙に触れないようにしてグルグルクルクル宙で笑う。ドラマとはつまり、この地球に生命が誕生したということ、そして、自分が始まったという事。地球の始まり宇宙の始まりに壮大なドラマを想い、狂おしい程に頭脳を使い続ける人々の群が世界中に存在しているし、いたのだ。まるでその事だけが人生の一大事であるかのように生命を燃やし続けた人達が。
宇宙の始まりを知りたい...
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