部屋の窓を誰かが開ける、自分がそれを見ている、と想定してみよう。窓が開くということは外の風景が見えるようになる、空気が風が温度が入ってくる、あるいは出てゆく、と同時に音や匂いが現れる、という事態の変化が生じることだ。斯くしてその窓を誰かの手が開ける、忙しげに、荒っぽく、突然に、ゆっくりと、やさしく、面倒くさそうに、ていねいに、教えるように…などなど際限なく開ける動作をあらわす言葉は続く。日本語は恐ろしい程に動作の質を表現する言葉に支えられている。この質はカラダの表情つまり感情・心の現れととらえることが出来る。動作は間違いなく実行するのだが...
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